MY☆WORK
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今回は荻窪病院の若手ナース、指田さんと柳さんに、座談会形式で楽しくお話をうかがいました。
さて、どんな話が聞けるでしょうか?
はじまり、はじまり~。
——お二人は、外科系の仕事を担当されているそうですね。
指:
はい、私は泌尿器と整形の混合病棟勤務ですが、泌尿器の方は、手術では膀胱がん、前立腺肥大や男性不妊の場合の精子確認などが多いですね。荻窪病院の泌尿器科には無精子症とか乏精子症の患者さんが、最後の望みをかけて精子確認の手術のためにいらっしゃいます。ほかの病院の泌尿器科では、男性不妊よりも前立腺肥大や膀胱がんなどの疾患が多いと思いますが、うちは男性不妊を多く扱う点で、かなり特徴的だと思います。ですから、メンタルケアを含め、とても勉強になります。
整形の方は割と一般的な内容で、骨折とか、腱や筋肉や半月板損傷などのオペの術前術後管理がメインです。
柳:
私の方は消化器外科がメインで、今は胆道系の疾患が多いですね。具体的には胆石とか、腹腔鏡を使ったオペの術前術後管理です。比較的入院期間が短く、患者さんの移動が激しいのが特徴ですね。
指:
疾患は違いますが、術前術後の管理が多いというところでは私達の仕事は似ていますね。
——荻窪病院への就職のきっかけは?
柳:
私はもともと内科メインだったのですが、もっと自分の幅を広げたいと思い、外科を希望して転職活動していたところ、はじめにここに受かったので(笑)。面接の雰囲気も良かったし、年配の方から20代の方まで幅広く勤務している病院だということで、働きやすい病院なのかなと思いまして。前の病院は20代~30代中心で残業も多く、体力的にもきつかったので、「働きやすい」ということも大事だと思っていました。
指:
私の方は、えー、正直に言っちゃっていいですか(笑)。家から近かったからなんです。前の勤務先は電車で一時間くらいかかっていた上、残業も多くて家庭のことがあまりできなかったので、もう少し私生活も大事にしたいと思い、転職しました。今の通勤時間はバスで15分なので、かなりありがたいです。
また、その病院は大学系列の病院だったのですが、看護師のほとんどが20代で、自分も20代なのに上から数えたほうが早いというプレッシャーもありましたね。
——仕事内容も結構変わったとか。
柳:
そうですね。私は前の病院では、血液疾患がメインの内科混合病棟勤務だったので、ほとんどが寝たきりの高齢者の患者さんでした。でも、看護師になって一番最初に勤務したのがオペ室だったので、オペの前後も一度見ておきたいなと思ったのと、もっと看護師としての幅を広げたかったので、外科を志望したんです。
指:
私は、以前は外科だったんですが、ここに就職してしばらくは血液、小児科、眼科、皮膚科などの混合病棟だったんですよ。整形や新生児も入院していました。幅広い業務に触れられたので、とてもいい経験になったと思います。
——色々な経験を積んでくると、仕事内容についての関心も、最初の就職時と比べて変わってきたのでは?
柳:
そうですね、20代の頃は色々やってみたくて、あっちいってみたいなとか、こっちいってみたいなとかいうのが多かったんですけど、最近はちょっと落ち着きたいなぁ、なんていう感覚も強くなってきたかな(笑)。でも機会があれば、また違った科にも行きたいですね。
指:
私は若い頃は、外科だったら外科をとことんまでっ!というような思いが強かったんです。外科のエキスパートになるんだ!なんて思ってました。でも、今は求められることが何でもできるような看護師なりたいですね。広く深くでもいいと思うんです。外科しかできない看護師にはなりなくないなぁと。年々変わってきてますね。
——今の仕事で一番面白いと感じるところや、大変なところは?
柳:
内科と比べると、外科は手術したらちゃんと治って、患者さんが家に帰られるのがいいですね。そういう元気な姿が見られるのがいいです。内科だと慢性化して、入退院を繰り返すことが多いんです。
逆に大変なのは、患者さんの入れ替わりが激しいところですね(笑)。技術の進歩と共に手術が早くなって、入院期間はどんどん短くなってきてるんです。もちろん患者さんにとっては素晴らしいことなんですけど、反面、看護師にはちょっと大変ですね。
指:
私も、整形の方で言えば外科と同じく、例えば腕を動かせなくなった人が動かせるようになって帰られたり、足を折って歩けなかったのが歩けるようになって帰られたりするのが目に見えることがいいですね。目に見えるので、「この回復のための治療に関われた!」という充実感がありますし、そこがまたやり甲斐になりますね。
泌尿器についてはメンタルケアの部分に最も関心があります。開腹手術後のメンタルケアなどですね。やはり、何か自分の体の一部分だったものがなくなるわけですから、それに対する術後の退院指導なども大切なんです。患者さんが自宅に帰られて看護師がいなくなった後にも困らないように指導していったり、元気だった頃と同じように生活できるように考えて、色んなものを取り寄せたり、ケアマネージャーさんに入ってもらったり。ですから、最近ではそういった意味での地域との連携なども考えるようになってきました。チーム内でのカンファレンスでもよく話し合って、患者さんのメンタル面もチーム全体で把握して、適切な看護計画を立てた上で、動いていくのが大事ですね。
——体力的にきついといわれる外科を敬遠される看護師さんも多いですが…
柳:
実は、私は内科と外科を両方やってきて、今は外科の方がいいなと思っているんです。正直に言えば、体力的にも楽なんですね。というのも、外科は動ける患者さんが多いからなんです。動ける患者さんが多いということは、その分私達の体力的には楽なんです。その浮いた体力を、更に患者さんに振り分けられるので、かえって患者さんにもいいかなと、最近では思っています。
指:
あと、外科系って、“入院、手術、ハイ退院”みたいな感じで(笑)、回復が早いんですよね。手術日と翌日では病態的に全然違うんです。どんどん回復していって、とにかくめまぐるしい。ところが内科は外科よりも、もっと“ゆっくり”なんですよね。全てが。治療して良くなって退院するまでの経過が長いし、なかなか目に見えてこない。1週間2週間のスパンで抗生剤を投与して、だんだん良くはなっていくんですけど、ハッキリと目に見えるわけでもなくて(笑)。だから、外科系って「成果が見える」という良さがありますよね。
それから、外科系は、幅広く看ていかないといけない内科と違い、看護していく部分もある程度は限定されているので、一度覚えてしまうと看護しやすいですね。勉強も、外科のほうが専門的にやりやすいですよ。
山田部長:
付け加えると、外科の方が役割分担がハッキリしているように見えますね。患者さんを一人看るとしても、内科では看護スタッフが重複して色々な役割をこなしています。外科だと薬のことは薬剤師、栄養のことは栄養士が分担してやるって感じなんですけど、内科だと経過が長い分それだけでは済まなくて、看護師が何回も丁寧に繰り返して説明しなきゃならないことも多いんです。自分の仕事がきっちり役割として決まっていて、それに対する成果が見えやすいということは外科のいいところと言えますね。
指:
そうそう、ある程度の成果が目に見えてないと、モチベーションが保てない(笑)。やってもやっても報われないと、ちょっときついですよね(笑)。
——今後看護師として興味のある分野は?
柳:
もう少し外科を勉強したいな、と思っているんです。でも私はひとつの科を極めるよりは、幅広く色んな知識を得たいと思っています。やはり違う科に行けば何かしら新しい発見もあるし、勉強にもなるので、今までに接していない科に進みたいです。
あとは、以前オペ室にいた経験もあるので、今は外科だけですけど、脳外や整形などの術前術後も見たいです。オペ室の経験は、外科系では生きますね。
指:
私の方は、いま、安全委員会に所属していて事故分析をしている関係で、リスクマネジメント的な分野にも関心があります。月に1度病棟会があり、そこで、ヒヤリ・ハット事例の改善策について話し合うんですが、その前にヒヤリ・ハット事例のレポート全部に自分で目を通して、話し合ったほうがいいもの、そうでないもの、急を要するもの、要しないもの、急を要するものの中でも周知が必要なもの、必要でないものに分けておくんです。この作業では、普段の看護以上の、何かしら深いものが要求されるんです。一人一人の動きが理解できていることとか、心理学的な知識とか。また、改善するといっても、変えすぎるとそれが原因で事故を招くということもあるので、その辺りのバランスを考えていくことが大事ですね。
——結婚、出産と仕事のバランスは
柳:
私は未婚ですが、もし子供ができたなら、ひょっとしたら職場を一旦離れるかもしれないです。でも、子供の手がある程度離れて、もう大丈夫だなって思ったら夜勤を含めて仕事に復帰したいですね。結婚後も社会と離れたくないという思いはあります。世の中に出ているのって楽しいですからね。
指:
私は結婚していますが、結婚前後で生活のバランスは変わりませんでしたね。でも通勤時間が短くなって残業がなくなったので、プライベートの時間が増えました。うちの病院のいいところで休みがとりやすいんです。連休も割と取れるので、私生活を楽しめるようになりましたね。
柳:
ホントにここは休みが取れるので、ありがたいですね。長期休暇が取れたら私は海外旅行とか温泉とかよく行きます。荻窪病院に来てから、旅行、増えましたね。
指:
あと、仕事が辛くなったら夫と喧嘩します。八つ当たりしちゃう(笑)。でも、きちんと受け止めてくれるし、家事も半々くらいでやってくれるので助かってます。
——ご馳走様です(笑)
——看護師の仕事に行き詰まっている方に、一言アドバイスを
柳:
やっぱり一旦休むことです。まずは無理にでも休む!
指:
んー、私からは、「辛いことばかりが辛いんじゃない」というか、辛いことの中にも光が見えていることもあるし、それによって得ているものも必ずあるはずなので、そこに目を向ける努力をするといいんじゃないかな、と思います。プラス思考です!悪い考えが頭に浮かんだら、そういう考え方もあるけど、逆の考えもあるんじゃない?って自分に問う癖をつけるといいと思いますよ。
副院長・看護部長 山田 喜久子さん
——忙しい総合病院の看護師に求められる資質は?
やはり、チームワークを第一にできることでしょうか。そのためには、あらゆる人に対する思いやりが必要で、それがないと、チームワークもうまく行かないし、コミュニケーションもうまく行かないですね。患者さんに対する思いやりだけではダメなんです。採用時にもそれを確認しようと色々お話はしますが、それだけではなかなか分からないものです。現場で働いていただいてはじめて、あぁ、この人にはこういうところがあったんだ!なんて気づいたりして。本当は試しに働いていただくのが一番なんです。うちは半日職場体験も可能で、いまPR中です(笑)。
私達が面接でいいなと思って現場に送り込んでも、現場とのなじみ方は予想と違っていたりすることもあるので、採用活動は試行錯誤の連続です。今現在のスキルとか経験ではなく、それを醸成できる人間的な素養が一番大事ですね。それがあれば多少の困難にも耐えられるし、人間関係さえ構築できれば一緒に頑張っていけますもの。
——柳さん、指田さんに期待することは
二人とも中堅で非常に育ってきてくれていますので、リーダーシップをきちっと発揮できるようなポジションを目指して欲しいですね。私たちは専門職ですから、後輩の育成は宿命なんです。常に後輩を育てていくんだっていう意識を持って、学んできたものを後輩につなげていけるよう頑張って欲しいと思います。
(談)


